ボウズハゼ

Sicyopterus japonicus (Tanaka 1909)

◽️形態

上:雄個体、下:雌個体

体長15センチほどになる。

体は細長い円筒形で、吻は丸く口は腹面に開く。

上唇は分厚く、上顎には細いへら状の歯が並ぶ。

雄の第1背鰭は糸状に伸びる。

体色は茶褐色で体側に黒褐色の横帯がある。

雌の臀鰭には下部に黒色縦帯がある。

◽️分布

朝鮮半島、台湾

福島県〜九州南岸の太平洋沿岸、五島列島、種子島、屋久島、琉球列島、八丈島、小笠原諸島

◽️生態

河川上流〜下流域の急流や淵の岩盤や転石の上に生息する。

産卵期は初夏で孵化した稚魚は海へ降下し、翌春川を遡上する。

岩の表面に生えた藻類を食べる成魚

ハゼの仲間としては珍しい植物食で岩の付着藻類を食べる。

吸盤状の口で岩に吸い付き、へら状の歯で削りとって摂餌する。

激しい縄張り争いを繰り広げる成魚

河川内では餌となる藻類の付く岩の周りに縄張りを持ち侵入した別の個体を追い払う。

夏の間、本種の生息する河川内ではこういった縄張り争いがあちこちで見られる。

◽️備考

本種はアユと競合するためアユの友釣りで釣れることがある。

また子供の遊びとして吸盤に切れ目を入れたおとりで本種を釣る遊びがあり、それにアユがかかることもある。