カマキリ(アユカケ)
Rheopresbe kazika (Jordan & Starks 1904)
絶滅危惧II類(VU)
◽️形態

体長25センチほどになる。
頭は大きく丸い。
体は無鱗で、腹鰭は分離している。
前鰓蓋の最上棘は強く上方に曲がる。
その下部には3対の小さな棘を持つ。
体色は灰褐色もしくは茶褐色で4本の暗色横帯がある。
◽️分布
日本固有種
茨城県以南の太平洋側、青森県以南の日本海側の本州、四国、九州
◽️生態
河川中流域の瀬の礫底に生息する。
岩陰に隠れ動かないことが多く、体色も保護色になって川底の石に似ることから、
この様子を「石化け」と言われている。
食性は動物食で幼魚期は水生昆虫を食べ、成魚になると主にアユなどの小魚を捕食する。
産卵期は冬で、1〜3月に沿岸部の岩礁域で産卵し、
孵化した仔魚は沿岸で浮遊生活をしたのち、3〜5月に川を遡上する。
◽️備考
別名のアユカケは本種が前鰓蓋骨の最上棘で、
アユを引っ掛けて捕食するという逸話が由来となっている。
河川改修や水質汚染などにより生息域は減少している。
また本種は遡上能力が低く階段式魚道や低い堰でも遡上を阻害されるため、
堰堤の設置などにより生息域においてもその出現範囲は狭まっている。
これらの事から環境省のレッドリストでは絶滅危惧II類(VU)に選定されている。
福井県では古くから漁獲され甘露煮やかば焼きなどで食べられてきた。
このような食文化を守るため、福井市中角橋から大野市阪谷橋までの生息地が、
国の天然記念物に指定されている。